Psycopathy Checklist Revised.

第11回PCL-Rワークショップの感想

  今回は、司法関係機関所属の方々、研究者、臨床家、医療観察法関連機関の方々と多職種の参加が得られた。みなさん、参加に当たっての動機がしっかりしておられ、演習において有意義なディスカッションがなされたことと思う。近年のサイコパスへの関心が青少年の分野にむけられていることと、参加者の関心の領域の関係もあり、特に青少年関連のデータを多く盛り込んで情報提供をしたつもりである。こうした参加者が、ご自分たちの現場において今回の知識と経験を有意義に活用してくださることを期待したい。                                                                       

   今後、皆様が現場で使うためにポストトレーニングを受講され、現場に即取り入れていかれると、更にPCL-Rの有用性を実感していただけるであろうと思う次第である。

 

西村由貴

第10回 PCL-Rワークショップの感想 

 今回のワークショップは、保護監察官、医療観察法の鑑定に携わる精神科医師、医療観察法病棟の職員の方々と多彩な顔ぶれの参加をえた。
ワークショップの流れが極めて穏やかであったため、理解が得られたであろうか、演習における議論が深まるであろうかと心配していたが、最後の演習問題では大きな意見の乱れもなく、パートナーと十分に議論し判断根拠を明確に示していただけたため、ほっとしたものである。
彼らが実務において、こうした経験を生かしてくれることを祈るばかりである。

西村由貴

第9回ワークショップの感想 (西村 由貴)

今回は参加者が大変若く、司法病棟に配属されたために参加された方、将来の勉強のために参加された方といずれも臨床に携わる方々であった。
今回はあくまで勉強という色彩の濃いワークショップとなった。

第8回ワークショップの感想 (西村由貴)

今回は、矯正領域の方々、司法精神医療関係の方々の参加を得た。精神保健福祉領域の方々からも参加希望を頂いたのであるが、資格確認要綱にある経験と知識がないとワークショップの内容を十分に掌握できないであろうことをご説明申し上げた経緯もあった。多くの領域の方々に関心を持っていただけるのは、大変喜ばしいことであると感じた。参加者の方々は、大変関心をもって勉強をしていただいた。

演習においても、皆様の回答のばらつきも無く極めてスムースに進行していった。リスクアセスメントに対する認識が浸透してきた結果なのであろうかと感じた今回であった。また、今回からポストワークショップ トレーニングを開始した。こちらに関しては、参加者の方々は黙々と作業をこなされ、最後に「大変でした」とのご感想を頂いた。

今後、演習をうけられて、習得された知識を確固としたものにしていただければと願う次第である。

PCL-R ポストトレーニング・ワークショップ

ついに待望のポストトレーニング・ワークショップを開催する準備が整いました。

とりあえず、トレーニング・ワークショップは受けたものの、いきなり施設や所属に返っても単独で使用できる自身がない、一緒に評価をするパートナーがいないといった方々。やり方はわかったものの、自分の評定者間信頼性がどの程度かわからないという方にお勧めのコースです。

 概要:全部で8例の評定を3日間かけて行います。日程やスケジュールはこちらをご覧下さい。
 
 日本人の事例で準備を進めてまいりましたが、日本の諸事情は厳しく、実際の犯罪者で作成することはもちろんのこと、俳優による製作も内容が濃く、役作りが困難とのことで、オリジナル(Dr. Hareが協賛する国外ワークショップで使用されているもの)を日本版にアレンジして使用いたします。資料は全て日本語ですし、演習時のビデオも日本語です。
 
 奮ってご参加ください。

第7回ワークショップの感想 (西村由貴)

第7回目を迎えた今回は、司法病棟関係者、犯罪関連の研究者、発達心理の研究に携わる方、矯正関係者など多様な分野の人々が参加された。運悪く関東地方が「この冬一番の寒さ」と言われる時期に開催されたため、会場温度が寒く感じられ、参加者の方々には大変ご迷惑をおかけした点をこの場を借りてお詫び申し上げます。

とはいえ、現在翻訳作業中の「治療ガイドライン」の内容、および青少年版を利用した最新の知見をご紹介し、項目説明を時間をかけて行ったが、質疑応答時間が短く参加された方々の強力のおかげで大変効率よく内容をお伝えすることができたように思った。

情報交換会では、毎回感じることだが、各分野の方々のさらされている現状を知ることができ、有用な情報交換の場とすることができた。今回は、いつにもまして参加者の熱意を最後に印象深く受け取った。

第6回ワークショップ 講演者の感想 (西村由貴)

第6回PCL-Rは、参加者が殆ど医療関係者であり、臨床的関心に沿うよう進めて
いった。医療観察法関連での参加以外に個人的に関心をもたれて参加された方もお
り、こういった参加が今後も増えてくれればと願うばかりである。
今回は人数的に多グループ構成であった。演習での採点でのスコアの分布にかな
りばらつきが見られ、相互に採点根拠を議論することに時間をかけることができて、
今後他職種チームで議論せねばならない臨床場面で役立つのではないかと思われた。
採点について、試験の解答のような明確な回答がないことに疑問を感じる方もおられ
たが、特性の評定というものの難しさを理解していただければと思った。

第5回ワークショップ 講演者の感想 (西村由貴)

今回は、参加者が奇数であったこともあり、演習グループを本来2名のところを3名
にして実施した。これによって議論はしやすくなったのではないかと思うが、意見の
統一が図れずに、割れたまま検討会に入った。人数が多いほうが、いろいろな意見を
言いやすくなる一方、従来の演習時間では足りず、最後の検討会の時間が十分取れな
かった。

第4回ワークショップ 講演者の感想 (西村由貴)

 今回は、司法精神科関連で、法務省分野と厚生労働省分野両方からの参加者であった。このため、参加目的の方向性が統一されていたため、講義をする側も受ける側も議論の焦点が絞れた点がよかったのではないか。

 演習に入る前に、顔合わせの意味も含めて行っている懇親会で、お互いの職種や分野の問題点、現状、このトレーニングに関するモチベーションなどの意見交換を行えた。その後の演習において、今回の参加者はスコア割れが少なく、非常に優秀な成績を収めてくれたので、主催した側としても満足度の高いものであった。

 まだまだ、司法面で実務経験をつんだ参加者は望めない現状を反映して、従来からもあった意見だが、講義で説明されている内容が具体的に理解しにくいこと、特に北米人男性の症例はぴんと来ないことを指摘されている。もっともである。参加者側のサイコパシー傾向の高い事例経験が豊かにあれば、イメージがつかめてくるであろう点にも気づいていただければよいのだが。トレーニング時間をもっと短縮してほしい、ないし延長してほしいなど意見が分かれた。

第3回ワークショップ 講演者の感想 (西村由貴)

第3回は、3月末開催という人事異動の時期、および年度の切り替わりの時期と重なり、参加者は5名であった。申し込みされていた方でぎりぎりになってキャンセルされた方もあった。しかし、少人数によるメリットもあった。懇親会ではそれぞれの参加者が自分たちの職場の現状、危機管理・リスクの問題など、ご自分がなぜトレーニングを受けようと思ったのか、どういったことに適用としているのか、司法制度の問題点などをざっくばらんに話し合う事ができて、これはこれでよかったと思う。また、講義の最中も質問があると、それを中心にそれぞれの意見が出されるなど、大人数で開催するとできない議論ができたといえよう。今回の参加者は、特に少年の非行・犯罪に関心を持っておられる参加者が多かったこともあり、発達障害や情緒障害とサイコパシーとの関連性に時間をかけた。演習では、北米人犯罪者を事例で扱っているにもかかわらず、判断はかなり正確に行われており、日本語でのワークショップでの採点の安定性が見られた。

やはり北米人が英語で話している事例の採点は日本人ほど実感がわかないのは前回同様であった。また、評定者間信頼性を施設内でとれない方々のために「信頼性コース」の準備が待たれることを実感した。

今年度は、参加者が参加しやすい時期をうかがいながら調整を行っていく予定である。

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