Psycopathy Checklist Revised.

PCL-R ポストトレーニング・ワークショップ

ついに待望のポストトレーニング・ワークショップを開催する準備が整いました。

とりあえず、トレーニング・ワークショップは受けたものの、いきなり施設や所属に返っても単独で使用できる自身がない、一緒に評価をするパートナーがいないといった方々。やり方はわかったものの、自分の評定者間信頼性がどの程度かわからないという方にお勧めのコースです。

 概要:全部で8例の評定を3日間かけて行います。日程やスケジュールはこちらをご覧下さい。
 
 日本人の事例で準備を進めてまいりましたが、日本の諸事情は厳しく、実際の犯罪者で作成することはもちろんのこと、俳優による製作も内容が濃く、役作りが困難とのことで、オリジナル(Dr. Hareが協賛する国外ワークショップで使用されているもの)を日本版にアレンジして使用いたします。資料は全て日本語ですし、演習時のビデオも日本語です。
 
 奮ってご参加ください。

第7回ワークショップの感想 (西村由貴)

第7回目を迎えた今回は、司法病棟関係者、犯罪関連の研究者、発達心理の研究に携わる方、矯正関係者など多様な分野の人々が参加された。運悪く関東地方が「この冬一番の寒さ」と言われる時期に開催されたため、会場温度が寒く感じられ、参加者の方々には大変ご迷惑をおかけした点をこの場を借りてお詫び申し上げます。

とはいえ、現在翻訳作業中の「治療ガイドライン」の内容、および青少年版を利用した最新の知見をご紹介し、項目説明を時間をかけて行ったが、質疑応答時間が短く参加された方々の強力のおかげで大変効率よく内容をお伝えすることができたように思った。

情報交換会では、毎回感じることだが、各分野の方々のさらされている現状を知ることができ、有用な情報交換の場とすることができた。今回は、いつにもまして参加者の熱意を最後に印象深く受け取った。

第6回ワークショップ 講演者の感想 (西村由貴)

第6回PCL-Rは、参加者が殆ど医療関係者であり、臨床的関心に沿うよう進めて
いった。医療観察法関連での参加以外に個人的に関心をもたれて参加された方もお
り、こういった参加が今後も増えてくれればと願うばかりである。
今回は人数的に多グループ構成であった。演習での採点でのスコアの分布にかな
りばらつきが見られ、相互に採点根拠を議論することに時間をかけることができて、
今後他職種チームで議論せねばならない臨床場面で役立つのではないかと思われた。
採点について、試験の解答のような明確な回答がないことに疑問を感じる方もおられ
たが、特性の評定というものの難しさを理解していただければと思った。

第5回ワークショップ 講演者の感想 (西村由貴)

今回は、参加者が奇数であったこともあり、演習グループを本来2名のところを3名
にして実施した。これによって議論はしやすくなったのではないかと思うが、意見の
統一が図れずに、割れたまま検討会に入った。人数が多いほうが、いろいろな意見を
言いやすくなる一方、従来の演習時間では足りず、最後の検討会の時間が十分取れな
かった。

第4回ワークショップ 講演者の感想 (西村由貴)

 今回は、司法精神科関連で、法務省分野と厚生労働省分野両方からの参加者であった。このため、参加目的の方向性が統一されていたため、講義をする側も受ける側も議論の焦点が絞れた点がよかったのではないか。

 演習に入る前に、顔合わせの意味も含めて行っている懇親会で、お互いの職種や分野の問題点、現状、このトレーニングに関するモチベーションなどの意見交換を行えた。その後の演習において、今回の参加者はスコア割れが少なく、非常に優秀な成績を収めてくれたので、主催した側としても満足度の高いものであった。

 まだまだ、司法面で実務経験をつんだ参加者は望めない現状を反映して、従来からもあった意見だが、講義で説明されている内容が具体的に理解しにくいこと、特に北米人男性の症例はぴんと来ないことを指摘されている。もっともである。参加者側のサイコパシー傾向の高い事例経験が豊かにあれば、イメージがつかめてくるであろう点にも気づいていただければよいのだが。トレーニング時間をもっと短縮してほしい、ないし延長してほしいなど意見が分かれた。

第3回ワークショップ 講演者の感想 (西村由貴)

第3回は、3月末開催という人事異動の時期、および年度の切り替わりの時期と重なり、参加者は5名であった。申し込みされていた方でぎりぎりになってキャンセルされた方もあった。しかし、少人数によるメリットもあった。懇親会ではそれぞれの参加者が自分たちの職場の現状、危機管理・リスクの問題など、ご自分がなぜトレーニングを受けようと思ったのか、どういったことに適用としているのか、司法制度の問題点などをざっくばらんに話し合う事ができて、これはこれでよかったと思う。また、講義の最中も質問があると、それを中心にそれぞれの意見が出されるなど、大人数で開催するとできない議論ができたといえよう。今回の参加者は、特に少年の非行・犯罪に関心を持っておられる参加者が多かったこともあり、発達障害や情緒障害とサイコパシーとの関連性に時間をかけた。演習では、北米人犯罪者を事例で扱っているにもかかわらず、判断はかなり正確に行われており、日本語でのワークショップでの採点の安定性が見られた。

やはり北米人が英語で話している事例の採点は日本人ほど実感がわかないのは前回同様であった。また、評定者間信頼性を施設内でとれない方々のために「信頼性コース」の準備が待たれることを実感した。

今年度は、参加者が参加しやすい時期をうかがいながら調整を行っていく予定である。

【ご報告】『Psychopathy Check List(PCL-R)の研修と評定演習』

Hare先生とForth先生と一緒に開催した、第1回のワークショップの時と異なり、総てを日本語で日本人を対象に行うと言う意味で、初めての試みであった。

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【ご報告】『スーツ姿の蛇:リスク・アセスメントとサイコパシー』

2005年3月22日、慶應義塾大学三田キャンパスにおいて、金子書房、慶應義塾大学の共催にてPCL−Rの開発者であるロバート・ヘア博士をお招きし、PCL-Rセミナー『スーツ姿の蛇:リスク・アセスメントとサイコパシー』を開催致しました。

当日は、司法精神医学、司法心理学など教育、研究分野の方々、法務省、警察庁などの行政関係方々が参加され、海外からの参加応募もありました。また、韓国国営放送が特別企画を組んで取材にも来るなど、最終的には40名近くの参加者が来場しました。

セミナーでは、ヘア博士がPCL-Rによるリスク・アセスメントの概念、標準化の考え方、サイコパシーとは何か、職場ではどのような形で表れるかについて、わかりやすくお話頂きました。また、セミナー後には、会場からもコメントや多くの質疑が寄せられました。

国内で初めてのPCL-Rの紹介ということで、遠方からも多くのご参加を頂き、誠にありがとうございました。

尚、現在、9月に3日間連続のPCL−Rワークショップの開催を予定しております。詳細については、後日掲載予定です。

サイコパシー・チェックリスト改訂版 第2版PCL-R セミナー

Hare先生の初来日

PCL-Rの開発者であり、ブリティッシュ・コロンビア大学名誉教授であるR.D. Hare Ph.D.先生が、2004年11月初めて日本を訪問されます。これは、諸外国においてすでに広く使われているリスク・アセスメント手法 PCL-Rが日本語に翻訳され出版されるに当たり、日本においてPCL-Rの特色、適正な使用法、誤用の恐れ等について理解を求め、この手法が適正に使用され普及するよう講演を願ったものです。

I.「リスク・アセスメントにおけるPCL-Rの持つ意味」
法執行関係者、司法面の精神科医、心理士、医療関係者向けセミナー
・サイコパシー、その測定法、重要性に関する理論と研究の現在までの概要を示します。
・PCL-Rの使用法とそこから生じうる誤用について論じます。

II.「PCL-Rが測定しようとしているもの」
PCL-Rトレーニングを今後受ける資格または必要のある人々向けセミナー
・今後、司法研修制度が確立した際、または矯正業務の中でPCL-Rを実施し、採点し、解釈することができるようになる必要があるないし求められている人々でトレーニングを受ける資格のある人々、有資格者の元で勤務する人々に、日本での訓練コース開講前の知識の普及

III.「スーツ姿の蛇:リスク・アセスメントとサイコパシー」PCL-R第2版 日本語版出版記念講演
法執行関係者、行政官、司法面の精神科医、心理士、医療関係者向けセミナー
・日本人が国内で正式に通常業務の中でPCL-Rを使用することができること、諸外国の先行研究と比較検討ができることを目的として、日本語版が出されました。これにあたり、PCL-Rの測定している概念の意味、すでに政策に応用している諸外国の例を挙げ、PCL-Rの各種分野における意義、異文化における使用の妥当性について解説します。

セミナー解説

Hareのサイコパシー・チェックリスト(PCL-R)はサイコパシーを評定するにあたり信頼性と妥当性が極めて高いことが広く承認されています。PCL-Rという手段では、サイコパシーの対人面・感情面・社会的逸脱面/生活様式の成分を測定する20項目を採点するために、面接と補足情報(例えば記録)を用いています。PCL-Rは、サイコパシーの構成概念を測定するために考案されましたが、サイコパシーが犯罪全般、暴力行為を伴う犯罪、性犯罪の再犯との関連性があるがために、暴力行為を伴う犯罪者、性的加害者、医療保護入院・措置入院といった強制入院手続きの際、またさまざまな司法集団におけるリスクを評定する際に、重要な要因として、ますます用いられるようになっています。さらに、判決内容のオプションや、治療の安定性、施設内の配置を決める際の一助としても用いられています。適用された個人や社会に対して大きな影響を及ぼしうる判断・判定を行うためにPCL-Rを広範に用いていくためには、この手法が資格を認定された臨床家や研究者らによってのみ実施され、認められた専門分野や倫理面のスタンダードと齟齬のないようにすることが必須です。

今回セミナーの目的は
(1) サイコパシーの理論と研究、その測定法および精神保健と刑事司法システムに対する重要性の概要を示すこと。
(2) PCL-Rの適用と起こりうる誤用について論じること。
です。

今後の予定 2005年
日本におけるPCL-Rトレーニングの実施:
1 Robert D. Hare 教授およびAdelle Forth教授によるトレーニング・コース(英語)
2 西村由貴らによるトレーニング・コース(日本語)